日露同盟 2018 11 18
私は、「北方領土問題」については、
2014年2月16日に「外交と戦争」という文章を書いていますが、
私の「言葉足らず」で多くの読者に真意は伝わらなかったと反省しています。
要するに、日本は、
北方領土という小さな島に拘泥していると、
大局を失うと言いたかったのです。
大量の弾道ミサイルと核兵器を保有する北朝鮮。
さらに、数十倍の規模の核兵器を保有する中国。
両国とも、独裁国家が核兵器を保有しているという状況です。
さらに、民主主義陣営の「背水の陣」という役割を果たすべき韓国が、
今や、北朝鮮に取り込まれてしまった。
韓国は、北朝鮮の味方になってしまったとみなしてよいでしょう。
つまり、「背水の陣」は崩壊したのです。
こうした国家存亡の危機に際して、日本は、どうすべきか。
もう、ここまで情勢が悪化したならば、
日露同盟を結んで、ロシアに、
中国と北朝鮮の背後を牽制してもらうことが有効です。
小さな島にこだわった結果、
国が滅んでしまうことは、最悪の外交です。
もうひとつ最悪の外交を指摘するならば、
中国とロシアを一体化させることです。
こうなってしまうと、アメリカですら勝つことはできないでしょう。
日本はもちろんのこと、アメリカも、
中国とロシアの分断を図る外交が必要です。
多くの日本人は、第二次世界大戦の終戦直後に、
ソ連によって不法に奪われてしまった北方領土については、
悔しい思いが残るでしょうが、
「国家に感情はない。
兵法を教科書通りに実行するのみだ」と割り切って決断すべきです。
数十年前、中国が核兵器の開発を始めた時、日本は傍観していました。
そして、北朝鮮が核兵器の開発を始めた時も、日本は傍観していました。
両国とも、核兵器大国になってしまいました。
何もしないで傍観している時こそ、国家存亡の危機を招くのです。
ついでに言うならば、アメリカも中東に集中した結果、
東アジアでは、傍観していたようなものです。
アメリカは、最近になって、中国のAIIB構想で焦り、
北朝鮮の弾道ミサイルがアメリカ本土に届くと判明して慌てているのです。
アメリカは、中国と北朝鮮の野心に気づかなかったのです。
ところで、日本は、何を勘違いしたのか、
中国と北朝鮮に対して、経済援助という資金提供を申し出たことがありますが、
そういう資金は、核兵器開発の資金になるだけでした。
兵法からすると、中国と北朝鮮は、背後が弱いと気づき、
ロシアと同盟を結ぶべきでした。
もちろん、ロシアを信用できないと判断したらならば、
日本は、早急に核兵器を開発すべきでしょう。
特定機密保護法は、核兵器を開発するために成立させたのでしょう。
外交と戦争 2014 2 16
私は、「北方領土問題」に関しては、
四島一括返還ではなく、柔軟な対応をすべきであると考えます。
こうした四島一括返還論を主張する人は多いと思います。
それは、第二次世界大戦の終戦直後の歴史を考えれば、
自然と、そういう議論になるかと思いますが、
現実には、四島は、ロシアが実効支配しています。
歴史はどうあれ、
外国が実効支配している島を取り返すとなると、
基本的には、戦争しかありません。
つまり、戦争によって取り戻す方法しかないのです。
日本に強襲揚陸艦があれば島を取り返すことができますが、
基本的に、このような作戦は、
島を守る方も、島を攻める方も、多数の死傷者が出ることになります。
こうした戦争が嫌ならば、外交交渉しかありません。
外交交渉となると、四島一括返還は無理です。
今のままでは、永久に議論は平行線のままです。
つまり、結果的には、永久にロシアが四島を支配することになるということです。